ご挨拶

メインテーマ『障害のある人への合理的配慮に基づく支援とは?‐連続した支援とするために‐

第54回大会実行委員長 田実 潔
(北星学園大学)

日本発達障害学会の第54回研究大会を開催させていただきます北星学園大学の田実潔です。今大会は『障害のある人への合理的配慮に基づく支援とは?‐連続した支援とするために‐』をメインテーマに掲げました。障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(いわゆる障害者差別解消法)が施行されて4年目となり、法の精神も少しずつ浸透してきたことを期待するところですが、今回は本学会でも障害者差別解消法に謳われている『合理的配慮』あるいは『合理的配慮に基づく支援』について、参会者の皆さま方と考える機会としたいと考えました。学会企画シンポジウムに加え、大会実行委員会企画として、教育講演を3題、企画シンポジウムとラウンドテーブルをそれぞれ3テーマ設定いたしました。

また、大会長講演として精神科医で臨床心理士でもある田中康雄先生に「多様性としての発達障害への合理的配慮とは?」という演題でご講演いただきます。発達障害のある人への独特な優しい見守りをしておられる臨床家である田中先生のご講演は、発達障害にかぎらず障害のある人への支援を行っている臨床現場におられる方々には大きな励ましとなることと思います。また、教育講演では、『こんな夜更けにバナナかよ』の著者である渡辺一史氏に、近著から「なぜ人と人は支え合うのか ── 『障害』から考える」と題した講演もお願いしております。ラウンドテーブルでは、昨年に続き障害のある人とそうでない人とを分けることせず、対等な立場で交流できる企画もご用意いたしました。

学会企画以外にも、皆様方からの研究発表や自主シンポジウムにより、学究的な交流ができることも期待するところです。お互いの研究や臨床における成果を披露し豊かな研究交流になれば、と考えております。どうぞ奮っての発表申し込みをお願い致します。

今回会場を受けさせて頂いた北星学園大学は、母体となる北星学園が創設されて今年で132年目、大学としては57年目となります。地方の中規模大学で、スタッフの質量とも十分でないなかですが、卒業生や学生を含めてのスタッフ一同で精一杯のおもてなしができれば、と準備しております。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

なお、学会当日2日目となる8月25日(日)は、札幌周辺で北海道マラソンが開催される予定になっています。ホテルや航空券の手配をご予定されている方は早めの対応をお勧め致します。

年によっては、8月下旬でも暑い日が続くこともある北海道ですが、基本的に爽やかな天候となることが多い時期ですので、少しの間極暑から離れて北海道の心地よさを感じていただける時になれば幸いです。

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